通所職員による訪問サービス提供の注意点

こんにちは、金児です。


訪問サービスへシフトし、およそ2週間が経過しようとしています。


弊社代表である私は、訪問看護ステーションで4年、訪問リハビリテーション事業所で3年の経験があります。なので、他社デイサービスさんよりもこのサービス変更に関する抵抗はあまりなかったのかもしれません。


今回は訪問サービスへ変更する際の注意点や配慮した方が良い点について書きたいと思います。


訪問サービスのルールに関して

まずこれはおさらいになりますが、今回の通所職員の訪問サービスはコロナウイルスの感染拡大を予防するために、

  1. 都道府県等から休業要請を受けて休業している場合
  2. 感染拡大予防の観点から介護サービス事業所(デイサービス等)が自主的に休業した場合
  3. 利用者の希望に応じて、通所サービスの事業所におけるサービス提供と当該通所サービスの事業所職員による利用者の居宅への訪問によるサービス提供を両方を行うどちらも組み合わせる。

この3パターンがあります。

詳細は新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第2報 第4報)をご確認くださいね。

第2報↓

第4報↓

ちなみにうちはこの中では③に当たります。原則訪問サービスに切り替えておりますが(スタッフが少ない、訪問と併用することで送迎を十分に行うことが難しいなどの理由)、一部

「家でなく通所で運動をしたい」というニーズのある方に対応させていただいております。


その上で何ができるのか?

提供できるサービスに関しては利用者からの連絡を受ける体制を整えた上で、居宅を訪問し、個別サービス計画の内容を踏まえ、できる限りのサービスを提供した場合に算定しても良いと記載があります。

要するに

「なんでもやっても言い訳じゃない!」

ということは十分に理解しなければいけません。

個別サービス計画の内容を踏まえるということは、ケアプランを確認し方向性を十分に理解した上で、サービスを提供しなければなりません。

要するに「困ってること聞きに行き、その場で対応する。」ではダメです。


※弊社の訪問サービス開始後、利用者さまより外に出て散歩に行きたいというニーズが聞かれました。


この件について問い合わせると、「十分なルールが決まっていないが、ケアプランに位置付けられていない以上良いとは言えない。」という回答でした。


確かにそう、通所の役割とは違う。


こういった時、やはり法律の壁がやりにくさを感じます。もちろんわかってはいます。

でも利用者のニーズというのはコロナウイルスを想定したものではありませんから。


なんとも歯がゆい思いです。


ちなみに通所の送迎車までの経路の確認や歩行器のモニタリング目的での歩行はOKいただきました。


通所でやっていることを全てやらないといけない訳ではない

4月15日付で発表された介護保険最新情報vol818

新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第9報)を参照いただきますと


問1 

令和2年2月 24 日付事務連絡「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第2報)」等で示された取扱いは、通所系サービスにおいて、「居宅を訪問し、個別サービス計画の内容を踏まえ、できる限りのサービスを提供した場合」に提供したサービス区分に対応した報酬区分を算定できるが、この場合、個別サービス計画と同様の内容のサービスを居宅において提供した場合のみ報酬算定の対象となるのか。

(答)

利用者への説明及び同意が前提であるが、通所に代えて居宅でサービスを提供する場合に、通所系サービス事業所において提供していたサービス全てを提供することを求めるものではなく、事業所の職員ができる限りのサービスを提供した場合に算定することが可能である。


第9報↓

このように記載があります。

弊社の場合運動に特化したデイサービスなので、通所で行なっていた運動を含めた運動指導や動作指導を一対一で行うことにし、利用者様に説明しました。もちろん通所で集まっていつも通りの時間運動を提供できるのがベストですが、今はそうも言ってられません。

まずは十分にリスク管理をした上で初めてできる話であると考えています。

まずは感染を拡大させずに収束への時間を稼ぐ。これにつきます。



訪問に適応するためには研修が必要

冒頭でも説明しましたが、私は訪問看護ステーション・訪問リハビリテーション事業所に従事していました。なので、利用者様の自宅に上がらせていただく際の注意点や礼儀といったことを一通り学んでいます。

ここには通所サービスとは大きな違いがあります。


特にこのコロナウイルスの感染が拡大している昨今、我々が神経質になるように利用者様も大変過敏になっております。


それを踏まえた上で、家に上がらせていただく際は十分に気を使う必要があります。


  • 家に上がらせていただく前に上着は脱ぎ、除菌をする
  • 上がらせていただいた後、すぐに手洗いもしくはアルコール消毒を行う
  • 検温などの物品は必ずアルコール消毒を行う


このような対応は当然行うべきです。


加えて、現在の状況ですから

  • 訪問前に必ず検温を行う(訪問者、利用者様どちらも)
  • 換気をお願いする
  • 利用者様にマスクの着用をお願いする。


このあたりも必要になってきます。


さらにいうと、ご自宅にはご自宅のルールというものがあります。

全ては十分な確認を取ってから行う方が確実です。


  • ◯◯を動かしてもよろしいでしょうか?
  • ◯◯をここに置かせていただきますね。

などですね


フィールドが出先から自宅に変わっていることを十分に気をつけなくてはいけません。

これらを踏まえて、まずは職員に対する意識づけを行う必要があると考えます。

弊社では3月時点で研修を行い、初めて訪問にでるスタッフにはサービス開始前に同行訪問を行いました。

これでも不十分ではありますが、訪問に対する不安感はある程度払拭できたのではないかと思います。

もっと不安なのは利用者様やご家族様であることを十分に配慮した上でのサービス提供を心がけたいと思います。

サービス変更を検討している事業所様の参考になりましたら幸いです。


金児

リハビリンクデイサービス

大阪市鶴見区を元気にするために2018年7月にOPENしました!国家資格のリハビリテーション専門職である、理学療法士が自ら作ったリハビリ特化型の短時間デイサービスです。

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